病院薬剤師 お勉強の日々

3年目の病院薬剤師の奮闘記です。勉強・読書・気になるニュースなどを紹介していきたいと思っています。

病院薬剤師にオススメ勉強本:実践薬歴

こんにちは。しがない薬剤師です。

病院薬剤師オススメ勉強本:誰も教えてくれなかった実践薬歴

 

誰も教えてくれなかった実践薬歴

誰も教えてくれなかった実践薬歴

 

 

先日購入いたしましてやっと読み終えました。

こんな本がもっと早くほしかった。

 

薬歴って

薬歴というものは,薬局・病院にかかわらず,ほぼ毎日記載する機会があるのではないでしょうか。

病院薬剤師3年生のわたしも,薬歴を記載する機会はたくさんありました。

しかし,今までずっと,これでいいのかなと思いながら記録していました。

病院では電子カルテに,多職種が記録していきます。

どうせ自分の薬歴なんて誰も見てないだろと手抜きで書いたことも正直あります。

6年制大学を卒業しましたが,わたしの学校では

薬歴の書き方なんて一度も習いませんでした。

(教えられる先生がいなかったのだと思う。)

病院・薬局実習にいって,指導してくれる方に出会えれば教えてもらえたのかな。

残念ながらわたしは違いました。

仕事を始めてからもちゃんと指導を受けたことのなかったので。

なので本当に初めて,薬歴の書き方について勉強した気がします。

 

病院だと,電子カルテで多くのことが確認できます。

医師の治療方針,看護師による日々の患者状態,検査値に併用薬,などなど。

さらに,入院患者に指導する場合は,薬局でする場合と違って,

早く薬もらって帰りたい,話したくない,急いでる,といった,

いわゆる指導しづらい状況が少ないです。

話忘れたこと,聞きそびれたことを確認しに行くこともできます。

それなのに,薬歴書くの難しいとか言ってた自分が恥ずかしいです。

少しでも得られた考え方・記録の仕方を活用していきたいです。

 

 

 読み終えて

ネタばれありますので,以降は読みたい方だけ。

 

まず,SOAPの考え方から。

SとOは患者側の情報でAとPは医療者側の情報。

薬剤師がPという行動をとった理由をAで示す。

この考え方にハッと気づかされました。

Pに書くべきことをAに書いたり,その逆をしていたり

いつもなんだかまとまりのない薬歴になっていたのは理由がわかった気がします。

 

仮のAを見つけてSOAP思考を行って

Oの聴取,Aを確定させて服薬指導Pを行う。

(薬剤師が想定したAが正しいかどうかを確かめるために

聴取をして(Sを取って)Oを集める。)

 

この一連の流れがどれだけ大切か!

(どれだけ難しいか!)

 

「DO処方で特になし」ではなくて

食事・排泄・睡眠・運動機能・認知機能といった暮らしの部分から

薬識まで考慮する必要がある。

 

先生は薬歴を書く上で一番難しいのはSだと。

だけど,やっぱりわたしはAだと思う。

それは,仮のAを作るためには多くの薬学的知識が必要だと感じたから。

まだまだ私には,仮のAをたくさん作れるほど,思いつけるほどの知識がない。

そのためにも勉強していこうと思った。

この本でもニトロペンのこと,降圧薬や,甘草,SNRIのこと等

多くのAの素材を得られたと思う。

いずれは,わたしもSを導くのが一番難しいと言えるようなりたい。

 

 おわりに

いざ,実践しようと思うと

病院での薬歴はたくさん書かないといけないことがあるような気がする。

プロブレムリストをいくつも作るべきなのか,

そもそもたくさん書く必要があるのか。

悩みながら薬歴を書いています。

 

とても良い本だと思ったので,

とりあえず大学の同級生や後輩にオススメしたい。

 

誰も教えてくれなかった実践薬歴

誰も教えてくれなかった実践薬歴